木の実たちは早くも秋の準備(2017.8.14)

 
 暦のうえでは立秋を過ぎましたが、まだまだ夏の暑さ真っ盛り。この暑さの中でも、木々たちは着々と「実りの秋」を迎えるための準備を進めています。今回は秋に実をつける木々たちの今の表情を紹介します。
はじめは、薄緑色の実をびっしりとつけたムクロジ【無患子】(ムクロジ科)です。種は黒色で堅く、昔から羽根つきの玉や数珠玉に使われました。昨年は結実が少なく残念でしたが、今年はたくさん実をつけています。


 次は茶色のちょっとごつい形のトチノキ【栃ノ木】(トチノキ科)です。果実は3つに裂けて中から
クリに似た茶色の種があらわれます。例年9月の後半には熟して路上に落下します。


 次は頂部がとがった形の実をつけるオニグルミ【鬼胡桃】(クルミ科)です。果実は厚くて堅い皮
におおわれ、堅果(けんか)と呼ばれます。中にある種(仁)が食用になります。





 最後に紹介するのはハクモクレン【白木蓮】(モクレン科)の実です。うろこのような袋果(たい
か)が集まってついているので集合果と呼ばれます。熟すと赤く色づき袋果が裂けて赤い種が顔
を出します。

連日猛暑が続いていますが、ここ何日か木陰に入ると通る風が心もちやさしくなったような気が
します。植物園に秋の気配を見つけに来てください。                     (解説員)

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